中村が音楽監督を務める<浜松国際ピアノアカデミー>が前半のプログラムを終了しました。<アカデミー>は1996年、コンサート・ピアニストの育成を目的にスタートしたもので、早いもので今年で14回を数えます。世界的なピアノコンクールとして知られる<浜松国際ピアノコンクール>は3年に一度ですが、<アカデミー>の方は毎年開催されています。
<アカデミー>の期間中、30名の受講生は著名な教授陣によるレッスンを受講して腕を磨き、上原彩子や小菅優、田村響やアリス・紗良・オットたちがここから世界の檜舞台に羽ばたいていきました。今年の開校式は6日。開校式には中村以下、アレッシオ・バックス(イタリア)、アンジェイ・ヤシンスキ(ポーランド)、ミヒャエル・クリスト(オーストリア) 、アリエ・ヴァルディ(イスラエル)と多彩な講師陣が顔を揃え、地元・浜松選出で文部科学大臣を努める塩谷立・衆議院議員も激励に駆けつけてくれました。
また、その夜は第3回のコンクールで優勝したバックスによるオープニング・コンサートも行われ、ブラームスの4つのバラード、リストのダンテを読んで<ソナタ風幻想曲>、ラフマニノフ:愛の悲しみ(クライスラー原曲)、ラフマニノフ:前奏曲などで素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
公開レッスンが多いのも<アカデミー>特徴の一つですが、講師陣の楽しいトークが加わるレクチャーコンサート・シリーズも地元で大好評です。そして最大の売り物が、実際の国際コンクールの雰囲気、環境を実体験できる<アカデミーコンクール>です。今週末13日からは、いよいよその<コンクール>が始まります。13日のソロの演奏を経て、最終日の15日には選抜された6人が協奏曲の演奏に取り組み、コンクールの雌雄を決することになります(T)。