10月9日:東京
イタリアのピアノ・メーカー「ファツィオーリ」が本格的に日本に進出することになり、その最高モデルF308のお披露目の会がこの夜、サントリーホールの小ホールで行われました。中村もゲストとして招かれ、新進メーカーの門出を祝いました。
「ファツィオーリ」は1978年、ピアニストでエンジニアでもあるパオロ・ファツィオーリ氏が創設したメーカー。ファツィオーリ一族は元々、家具メーカーだったそうですが、現在はベネチアの北東にあるサチーレに本拠地を置き、グランド・ピアノとコンサート・ピアノを造っていて、以前からアルド・チッコリーニさん、最近ではアンジェラ・ヒューイットさんが使っていることで知られています。
↑ 左から大使、中村、ファツィオーリ氏、ワイル氏
200名ほどが集まったこの日のお披露目の会ではまず、イタリアのヴィンチェンツォ・ペトローネ大使がお祝いのスピーチに立ち、続いてスタニスラフ・ブーニンさんがショパンやドビュッシーなど4曲を披露。その後、中村ステージに上がりました。
中村は前日、皇后陛下も臨席された「難民を助ける会」のためのチャリティー・コンサートに出演し、篠崎史紀さんらNHK交響楽団のメンバーたちとシューベルトの「ます」などを演奏したのですが、実はその時このF308を弾いており、「演奏家が思っている音が猥雑物なく出てくるというイメージ」と感想を述べました。
↑ パーティが始まって会場が寛いでいく中、中村もブーニン氏とピアノについて意見交換
お披露目の会はその後、ファツィオーリ氏が「ファツィオーリ・ジャパン」のワイル社長と連弾を繰り広げて会場を沸かせ、パーティーの時間になると会場を訪れていたピアニストたちも次々に思い思いの曲を弾いたり…。明るく輝かしいF308の響きが小ホールを満たしました。(T)
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