7月6日、横浜
6日はドレスデン・フィルとの3回目の共演でした。1回目が佐世保、そして2回目が4日にサントリーホール、3回目は横浜のみなとみらいホールが会場です。この日はドレスデン・フィルにとっては日本ツアーの最終日。会場は満員の盛況です。
↑ 4日のサントリーホールの公演後の楽屋で。ドナルド・キーンさん、大賀典雄夫妻、元・大蔵省事務次官の斉藤次郎さんたちが集合。
この日のプログラムはシューマンの「オベロン」序曲、千住真理子さんを迎えてのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、そして中村とのベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲でした。
共演も3回目とあって、午前中のゲネプロからオーケストラの間にも和やかな空気が流れ、中村がとても弾きやすそうに弾いていきます。指揮者のラファエル・フリュ−ベック・デ・ブルゴスさんも、中村の息づかいをすっかり手の内に入れて、堂々の、そして万全のサポートです。
そして、本番。デ・ブルゴスさんのタクトの元でオーケストラはピアノに寄り添うように、重厚で力強い響きを奏でていきました。堂々とした音楽が展開した第1楽章、実に美しく歌い上げられた第2楽章、そして力強く締め括った第3楽章…。終わって、中村も実に満足げな表情で万雷の拍手を浴びました。その拍手の中、IBMの最高顧問・北城恪太郎さんがステージに花を届けてくれました。
↑ 北城さんからの花束を手にした中村。指揮者界の大御所のデ・ブルゴスさんも満場の拍手に大はしゃぎ。
ツアー最終日ということもあり、公演後は近くのホールでツアーの打ち上げが行われました。中村もスピーチに立ち、素晴らしい演奏を繰り広げてくれたオーケストラのメンバーたちに御礼を述べましたが、メンバーたちからも中村に熱い拍手が贈られました。(T)