4月5日、東京
きょうはNHK交響楽団(N響)第1616回定期公演に出演しました。今回はラフマニノフの協奏曲第2番、指揮は準・メルクルさんです。久々の共演に期待が高まり、この日午後6時からの演奏会は、チケットが早々に完売となる盛況でした。
演奏会はグリンカの歌劇《ルスランとリュドミーラ》序曲で幕を開け、続いて中村。ラフマニノフの2番は、ピアノ協奏曲の代名詞的な作品の一つで、中村にとっては十八番の曲の一つ。この日も詩情にあふれた繊細な音が紡ぎ出され、しっかりとした造形に支えられた音楽で聴く者を深い感動に誘いました。ドラマティックでありながら、匂い立つロマンティシズム…。終わって、満員の聴衆から万雷の拍手を浴びました。
↑ 会場をぎっしり埋めた聴衆から熱い拍手を受ける
共演したN響のコンサートマスター、篠崎史紀さんは「子供の頃からの大スターと共演できて大感激。素晴らしい演奏に応えなければと、こちらも燃えましたね」と振り返りますが、柔らかな響きでピアノを包み込みました。定期公演はあす6日午後3時から、きょうと同じ、歌劇《ルスランとリュドミーラ》序曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、シェーンベルクの交響詩《ペレアスとメリザンド》というプログラムで行われます。
↑ この日の演奏会はライブ収録された。収録されている映像のモニターより
5日の演奏会はNHK・FMでライブ中継された他、映像の収録も行われ、4月28日に「NHK・BShi」で9時から、5月30日に「NHK・BS2」で10時から放送される予定です。また、5月25日21時から放送される「ETV」の番組「N響アワー〜ラフマニノフ 鐘の記憶(仮題)」で協奏曲の演奏が放送されます(T)。