4月29日、千葉・習志野
きょうは「トーク&コンサート」でした。ゴールデンウィークの初日にもかかわらず、会場の習志野文化センターの約1500席はぎっしり満員という盛況で、ショパンが7歳で書いたポロネーズでプログラムの幕は上がりました。その後は、演奏と軽妙洒脱な中村のトーク、そして演奏、というスタイル。ハイドンのピアノ・ソナタの53番、ショパンの「別れのワルツ」、そしてショパンのバラード1番と続き、会場は徐々に熱を帯びていきました。
後半に入って、中村のトークはますます冴え渡りました。後半はムソルグスキーの「展覧会の絵」だったのですが、まずはそれぞれの曲について、中村流の面白おかしい解説が会場を沸かせます。有名な「プロムナード」のメロディーと「赤とんぼ」のメロディーの類似性をはじめとして、それぞれの曲のタイトルがどう具体的に音で表現されているかを実際にそのパッセージを弾きながら解説したことで、聴衆と演奏会の距離がぐんぐん近付いていきました。
そして、その後、全曲通しての演奏。中村のダイナミックで緩急自在な音楽がこの日も絶好調で、その語り口の上手さに会場が息を呑みます。最後は壮麗な音の伽藍が築かれ、会場に大きな感動を呼び込みました。その後は、万雷の拍手を受けて中村の歌こころに火が付いてしまいました。それから4曲、渾身のアンコールに会場は興奮状態。公演後のサイン会には200人を超えるファンが列ができるなど、実に熱い一日となりました(T)。